新米のtrance/forme

独り言です。心と体のバランスをとるために。

「TRY」の話

無事に、卒業式が終わった。

ただ、式のことは、明日ゆっくり書こうと思っている。まだ実感が湧かないからだ。自分の中で、ゆっくりと噛み砕いて消化していく必要がある。

今日は、6年の中でも特に印象深かった「TRY」について書きたいと思う。おそらく、後々消すことになる記事にもなると思うが、書いて消化ということで。

「TRY」とは、頭文字を3つ繋げたものである。サッカー界では、魅力的なユニットを選手の頭文字をとって単語で呼ぶことが多くなりつつある。MSN、MVP、BBC、VIPなどである。私にとってこの学年は全員最高の子たちで可愛くて仕方なかったのだが、その中でもTRYの3人は思い入れがある。

 

TRYのTは、3年間担任をした。600日以上同じ空気を吸い、色々なことを経験してきた。ここに赴任してから3年経つので、ずっと一緒だったわけだ。自他共に認める「阿吽の呼吸」でナイスコンビを組むことができたと思う。色々なところで「あの子すごい出来るよね」と褒めていただき、それはそれは大変嬉しかったのだが、そう思われるまで長い長い道のりだったし、日々の練習の成果だなと振り返れば思う。叱ることも沢山あったが、とにかく愛情を注ぎまくり(笑)、昨日無事に巣立っていった。最後まで本番に強くて、声も大きくパワフルな子だったと思う。特に今年は1対1というとんでもなく恵まれた環境で、じっくり個と向き合うことができた。個を見て、手立てを考えて、一緒に課題を乗り越える。彼はかなりマイペースだったが、同時に努力家だったから、最後は絶対に課題を乗り越えてくれた。国語も算数も、そうやって、一緒になって何かを考えたり、創り上げたりすることで教育の本質に触れられた気がしたし、そんな機会をくれたあの子に感謝の気持ちでいっぱいである。

(正直な話、ここから暫く彼ロスがありそうで、私は不安である)

 

TRYのRとYは、交流級の子である。この2人は、とにかく毎日めちゃくちゃ絡んできた。他の子もたくさん話しかけてくれたし、3年間楽しかったが、この2人のキャラクターは印象に残るものだった。一人一人だと特別強い個という感じはしないが、コンビになるとものすごい破壊力があった。同時に、宿泊の係や委員会では、所謂私の「右腕」として良い仕事をたくさんしてくれた。何かあれば、個人的に頼むのはこの2人が多かったように思う。とにかく信頼できるコンビだった。

Rは変顔とか謎のワードセンスでたくさん笑わせてくれた。緩急のついたコミュニケーションをとってくるため、時に反応に困ることもあったが(笑)、何をやってもセンスが良く、楽しみながらクオリティの高いことをたくさんしてくれた。あだ名も、この子のワードセンスから生まれたものがいくつかあるから、きっと忘れないだろうなと思う。

 

Yは1人だと、どちらかというと大人しめなイメージがあった。一年目は。ただ、慣れてくるとこっちの方が騒がしく?ギャーギャーと色々な話をしたと思う。この子は自分を前面に出してくるわけではないが、まわりを見て頑張れるので、縦割りや委員会、運動会ではかなり多くの場面で頼らせてもらった。出来ると思うから任せていたのだが、期待にいつも答えてくれて大変頼もしかった。

そして、何より努力家だった。水泳や縄跳びなど、やや運動が不得手な印象があったのだが、びっくりするくらい練習を一生懸命するので、結果的にはかなり出来るようになることが多かった。この子を見ていると、努力の大切さを改めて感じることが多かったように思う。

 

そんな、三者三様のTRYだったが、この子たちのおかげで本当に楽しい3年間だったと思う。

きっと、この3人は一生記憶のどこかにこびりつくことだろう。

何年か経った後、またいつか楽しくおしゃべりできたら嬉しい。