新米のtrance/forme

独り言です。心と体のバランスをとるために。

新年度。

昨日、始業式があった。

子どもたちの前で担任発表もあった。今年は、人生初の普通級。5年生を担任することになった。

 

もともと私の専門は、特別支援教育である。大学時代に真面目に勉強していたかは置いておき、サークルやボランティアを通して現場に触れる機会を、18歳の時からもらっている。また、この仕事をはじめてから4年間も、ずっと支援級の担任だった。

もともと、大学に進学した時から、「センセイになるなら特別支援だろうなあ」と思っていた。まだまだ知識も実力も不足しているものの、様々な経験をさせていただき、特別支援の魅力にもたくさん触れてきたと思う。区でもそこそこ経験豊富な方になり、様々な役割を任されたり、色々な人に相談されたりということもあった。居心地も、とても良かった。やはり生きる道は、これからもこのフィールドが中心になるのであろう。

 

しかし同時に、「いつか普通級の担任をしてみたい」という思いもあった。いざそうなった時に上手くいくかわからない、大失敗をするかもしれないという不安もどこかにあったが、日に日にその思いは強くなっていった。

 

私が普通級の担任をしてみたかった理由は二つある。一つは、以前記事にもした、大学2年時のアシスタントティーチャーの経験だ。4年3組の子たちと過ごした7年前のことを、今でも思い出すことがある。あんなクラスをいつか創ってみたいと、ずっと思っていた。

もう一つの理由は、特別支援における私の手札が底をつきつつあるということだ。この4年間、高学年を中心に、私のやれることは大抵やり尽くした感じがしている。勿論、子どもに応じてやり方が変わるため、同じ手札で勝負できることもあるだろう。しかし、性格的に、同じ生活の繰り返しだと、どうしても刺激や自分の学習意欲が薄れてくる。そのため、一旦違うフィールドで、普通級の視点も取り入れたいと感じるようになった。普通級の視点も支援級の視点も、この仕事をする上では大切なのだ。そいういう意味で、どちらの仕事も経験してみたいし、将来どっちのフィールドをメインとして戦うことになってもいいように、一度普通級の担任をしてみたかった。

だから、担任していた支援級の子を全員卒業させた時に、可能であれば新しい挑戦をしたいとずっと思っていた。今年度は、その希望が通った形になる。

 

昨日は珍しく、ガッチガチに緊張していた。足も震えていたし、入学式前の時間に何を話したかもよく覚えていない。ただ、入学式のリハで子どもたちの顔が硬かったのは間違いない。

故に、最初の指導は、「笑顔」だった。「1年生が不安にならないように、ニコニコしよう!」これを伝えたことだけははっきりと覚えている。そして、子どもたちも本番は、笑顔で頑張ってくれた。とても良い子たちだ。初日は、まずまずといったところだろうか。

 

これから1年間は、新しいことだらけだ。校務も、来週の1年生を迎える会の主担当からはじまり、運動会、宿泊学習、委員会、縦割り、区の一斉授業研究会、6年生を送る会と、担当するものが盛りだくさんだ。もしかしたら、音楽会で指揮を振ることもあるかもしれない。

そして何より、授業。教科書を読み込んだだけでも、量が多いし、4年に比べたら内容もずっと難しい。正直なところ、慣れるまでは目先のことでいっぱいいっぱいだと思うし、面白い授業!をできる自信はない。

それでも、一つ一つのことを丁寧に、自分なりに精一杯やっていくことは心がけたい。

まずは自分から笑顔で、個性を大切にして、子どもたちとはユーモアを交えつつ柔らかく向き合う。授業も、少しずつ上手になっていきたいと思う。

 

昨日、「一緒に、世界一のクラスをつくろう」と宣言した。

来年の3月に、全員が自分たちなりに「世界一のクラス」を感じられるように、誠意を込めて毎日を過ごしたいと思う。